2015年7月9日木曜日

私たちが、なにを目的としているのか

今日は、私たちのプロジェクトについて説明していきたいと思います。

私たちは

「旅をしながら作品をつくろう」

と、RPGも真っ青なことを本気で目的としています。

その内容は我ながら複雑です。
長期的な視点で企画をしているから
とても一言では説明できないのです。

それでは早速、質疑応答形式で
プロジェクトの内容に触れさせていただきます。


Q 旅って、どこに行くの?


まずは日本中を、それから世界にでます。

日本一周では基本的にキャンピングカーを用いて、
土地によっては、もっと小回りのきく方法で旅をする予定です。

日本中には、まだ知られていない、素晴らしい文化と自然があります。

その事実を絵や文章を使って、世界中に発信したい。

例えば、東北や九州、それぞれの土地の伝統工芸とコラボレートしながら
新しい、時代にあった商品を作っていく。

作品制作を通じて出会う、土地の人、職人さん、宿の方々との交流を題材にして
子どもから大人まで、幅広く楽しめるマンガや小説を作成する。
その土地を舞台にしてアニメを作る。

つまり、多岐にわたる手法で作品をつくっていくメディアミックスの組織
そのままひとつの車に乗せて世界を周ろうという旅なのです。



図 「メディアミックス」
メディアミックスとは、様々な方法で情報を伝えていく手段のことを言います。
ここでは、作品を多種多様な手段で伝えていくという意味で使用しています。
例えば、妖怪ウォッチは、マンガ・アニメ・ゲーム・おもちゃ・映画などを使って
幅広く展開しています。これは典型的なメディアミックス型と言えます。

Q それをたった二人でやるの?


今はさくらとねこさんの二人だけの組織です。
けれども、私たちは多くの仲間と共に、旅することを目指しています。

旅の仲間は若い作家であり、彼らと共に世界に誇れる作品をつくっていきます。

今の現状、才能のある若いクリエータたちは、非常に厳しい立場にいます。
(別記事で詳しく書く予定でいます)
今のやり方で、本当に人の心を動かせる作品をつくれるでしょうか?

今までのつくり方ではつくれない物をつくれる組織をつくりたいのです。



Q なぜ作家が旅をする必要があるの?


先ほど述べたように、
若いアニメータ、マンガ家たちの労働環境は好ましいものではありません。
時間拘束も多く、賃金も低いため、生活が立ち行かなくなっています。
そしてなにより、そもそも作品作りに欠かせないのが「経験」なのです。

ジブリの宮崎駿監督も託児所を設置したり、新人の育成には力を注いでいます。
宮崎監督はある対談でこういっています。



「漫画やアニメーションばかり見ていると、
基礎になるものがなくなる。
基礎がトトロでは困る。
(中略)
「となりのトトロ」の風景を描いているときに
『本当はムンムンして蛾がいっぱい飛んできて
電気をつけてご飯を食べていると、
飯の上に虫が落ちてくるから
お膳の位置をずらして食べていた。』
と話しながら映画を作っているが
映画館の中はエアコンが効いていて伝わってこない。
そうした状況で日本は綺麗だと思うのと
実際に生活するというのは違うこと。」



つまり、経験と作家には切っても切れないつながりがあるということです。

心から喜んだことのない人に本当の喜びは描けません。
自分にとって心に響いたものでなければ
人にとっても響くものにはならないのです。

日本のアニメーション技術、マンガ技術は世界でもトップクラスですが、
肝心の伝えたいことがどんどん薄れていっているように感じます。

テレビをはじめ、映画、マンガ、
視覚効果が与える影響は大きいと言います。
私はアニメーションもマンガもひとつの芸術であると考えています。
絵本は子どもが最初にふれる芸術です。
作品は、教育の基盤になっているといっても過言ではありません。


人間は肉と骨からできているという人がいる。
科学者によれば、私たちは原子の集合体らしい。
しかし人は「お話」からつくられている!
私たちが死んだ時、皆が思い出すのは
私たちの人生の話であり、
私たちの語った話である。
(ルース・ストッター)



つまり、旅は最上の経験であり、
経験と自分自身の成長を通して
我々は生きる知恵を与える「お話」をつくっていくことができます。


Q その費用はどこからでるの?


作品をつくりながら、その利益を組織の資金源にしてゆくことを計画しています。

ねこさんは、およそ4年間、個人であるテーマの漫画を描き続けています。
その量はおよそ、5000ページ以上であり、
単行本でいうとすでに25巻分以上(一巻200ページとした場合)にまでなっています。


(制作途中であるファイルの一部を以下に記載します)2015年5月現在


 (猫さんの絵をもっと見たい方は→ コチラ


しかし、それでも作品の達成率は50%に過ぎず、
とても一人で完成させる量ではありません。
私、さくらも、できうる限りの協力はしていますが、
小説家志望の私には、絵を描く技術もありません。

アシスタントを雇うにしても、
一人で描き続けるにしても、
初期の費用が不足しているのです。

そこでクラウドファンディング
(文末に簡単な用語解説を付けています)

資金を集めていく上で、しっかりと私たちのことを知ってほしい。
なにをする組織なのかを、詳細に説明する必要がある。
そういう思いを込めて、ブログの開設を行いました。
これからは進捗状況のお知らせと共に、
マンガ家が置かれている状況や活動記録などをお伝えしていきます。

どうぞ応援よろしくお願いいたします。


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クラウドファンディング(crowd funding)とは
Croud (群衆)
Funding (資金調達)
を合わせた造語です。
つまり、ある「目的」を持った人や組織に対する資金を、
インターネット経由で多数の支援者から収集する手法のことです。